紅葉も個性あり
今年の秋はいつもと何となく違う。
裏山や近くの山を見上げても秋は感じるが、『ん?こんなんだったっけ?』と思う。
全国的に紅葉は遅いと聞いていたが、筋湯温泉でもこんなに遅いとは想定外。
先月10月23日に大船山に登ったが山頂で聞こえるのは、「去年より紅葉が遅い」「去年のほうが良かった」「今年は全然ダメだった」など聞いていて凹む話ばかり。
昨年、『もう二度とここには登らないだろう』と誓ったはずだったのに写真を撮りたい!とまた登りたくなり、やっとの思いでここまで来たかと思えば、去年の方が良かっただって??!
そんなことを聞くために登ったんじゃない!と思いながら、心で耳を塞ぎ、無心にカメラのシャッターを切った。たまたま隣に居合わせたお兄さんだけが「僕はこれはこれできれいだと思うけどなぁ」と言ってくれたのが救いだった。
紅葉ってもんは、その年年で良し悪しがある。お電話で今年の紅葉はどうですかね~?なんて聞かれた時の返答に毎年困惑してしまうので、『11月3日前後』というのが私の答え。ただの思い付きの返答ではなく18年間私が調べた根拠に基づく「エビデンス」だ。
仏教でこんな言葉がある。
「田んぼがあれば田んぼに悩み、家があれば家に悩み、また、田んぼがなければ田んぼが欲しいと悩み、家がなければ家が欲しいと悩む。一つが得られると他の一つが欠け、これがあればかれが無いという有様で、いたずらに思い悩んで心身共に疲れ果て、立ち振る舞いは安らかではなく、いつも憂いに沈んでいる。これが浅ましい人間の姿というわけです。」
ここ近年の日本は困窮している!、政治不信だ!とかなんだかんだ言ってはいますが、結局のところは、紅葉の移り変わりについて考えることのできる豊かな国なんですよ。
紅葉を見て美しいと感じたり、去年と比べることができたりするうちはまだまだこの国も私たちも幸せに生きているってことですね♪
人間いつでもないものねだり。ないならないで今年は今年の紅葉の楽しみ方を自分なりに見つけるのも楽しいじゃありませんか(^▽^)/